株の窓口 THE相場勘 ~減税政策発表後の米国は?~

昨晩の米国はデュポンが欧州委員会からダウケミカルとの合併へ承認の方向であるとの報道からNYダウを17ドル近く押し上げ、NYダウは上昇したましたが、ナスダック、SP500が軟調、WTIも下げたことから、全体で見ると軟調な相場だったのだと思います。

今のマーケットの関心はトランプ大統領の就任演説・税制改革になると思いますが、税制改革については、いつ出てきてもおかしくない状態であるので、詳細発表があるまでは大きく下げることは無いとは思いますが。
演説の中で、税制改革の内容・金額について触れられるのではとの見方が多いようですが、どれだけ驚異的な数字が出てこようとも、出てきたところで出尽くし感が出てくる可能性が高いのではないかと思っていますし、上院・下院で通るかどうかは別問題であること、今まで期待で上げている期間が長かったことを見ると、マーケット全体は調整する可能性が高いかもしれません。
ですが、トランプ政権の経済政策はこれで終わりではなく、規制緩和もこれからどんどん進むでしょうし、インフラ投資も財政赤字がそんなに膨らまない形で出してくると思うので、一旦調整することがあっても下値は限定的なのではないでしょうか。

経済実態を見て見ると、昨晩発表の中古住宅販売も予想を上回っており、一部では金利が上昇していることで、住宅にはマイナスとの見方もあるようですが、減税が実行されると、利上げと減税を比べて、減税のが効果は大きい。2004年のように急激な利上げが無い限り、住宅にもトランプ政権は追い風になると見ています。
今回の減税政策、法人は民主党も言っていたことなので、問題ないところ。海外の利益を本国に戻すというのも、オバマさんも言っていたことなのでハードルは高くないでしょう。
ハードルが高いとすれば、個人のところでしょう。共和党は上院下院ともに通す方向でしょうが、上院では3/5に共和党が足りていないので、個人の部分が通るかどうか・・・というところでしょうか。

いずれにせよ、法人減税を行うだけで利益を10%強あげることになるので、その実績がマーケットを押し上げる形になるでしょうから、米国のマーケットは調整することがあっても、底値は固いと思いますので、とても安定している状態であると思います。