株の窓口THE相場勘 ~こう着感の強い週~

週末の米国市場は、WTIが切り替えしたことが好感されたものの、引けにかけて長期金利が低下したことを受けて、金融セクターが売られNYダウは下落して終えました。

これを受けた本日の日経平均は個別で動きはあるものの、先週から引き続きこう着感の強い展開になりました。この動きは今週いっぱい続くのではないかと見ています。

日本では株主総会シーズンとなりますので、思惑から動きを見せる銘柄も出てくるとは思いますが、7月2日(日)には都議会選挙の投開票を控えており、積極的には動きづらいのではないでしょうか。

都議会選挙の注目点は、小池氏率いる『都民ファーストの会』が、選挙協力する公明党等の支持勢力と合わせ、都議会の過半数を得られるかどうかでしょう。
スキャンダルの中、安倍総理の支持率は49%まで低下し、自民党の支持率も40%にまで下がっています。選挙の結果によっては、安倍政権の政策基盤が揺らぐ可能性も否めず、海外機関投資家の目線も気になるところです。

ドル円については、週末の動きを見ても、利上げに関する懐疑的な見方がマーケット関係者の中で残っていることを示しています。週末発表のあった新築住宅販売件数は年率換算件数では予想を上回ったものの、前月比では予想を下回りました。
最近発表された経済指標、とくにインフレに関する指標がFRBの見方とは異なっているとの声も出ています。
今週は『1-3月期GDP確定値』(29日)、『5月個人消費支出(PCEコア)』(30日)の発表があり、これらの結果はFRBの見方が正しいのか、為替相場の見方が正しいのかの判断材料になるでしょう。これらの結果が、予想を下回った場合、インフレ鈍化との見方が強まり、利上げやバランスシート縮小着手についての懸念が浮上する可能性もあり、そうなるとドル売り圧力が強まる可能性もあると思います。

国内では選挙、米国では注目すべき経済指標の発表がありますので結果次第では相場が動く可能性があると思いますが、結果を見るまではやはり、こう着感・・・続くでしょうね。