株の窓口THE相場勘 ~ギルバート・パーカーの格言しかり~

昨晩行われたフランス大統領選1回目の投票を受けて、一時的に安心感が出てきたことから円が売られ、それを受けた日経平均は上昇。
では、これで方向感は上向きと見て良いのかと言うと、まだ言い切れないと見ています。

確かに一度目の投票ではマクロン氏がリードする形で終えましたし、その後に行われたイプソスがフランスTVの委託で実施した世論調査では、『マクロン氏62%、ルペン氏38%』
との結果が出てはいますが、これまでも1回目の投票で2位だった候補者が、2回目の投票で逆転当選することもありましたので、5月7日の結果を見るまでは、フランス大統領選に関する懸念が、完全に払拭されたとは言えないのではないでしょうか。

米国大統領選の際も、直前までは落選すると見られていたトランプ氏が当選したことも記憶に新しいだけに、世論調査をそのまま鵜呑みにするのは、株式の世界ではタブーだとも言えるところだと思います。

ただし、米国大統領選後のマーケットが示した通り、選挙での結果がいずれにせよ、誰が選挙で当選するか分からないという不安感は一時的なものであり、そこで下がるようであれば、
絶好の仕込み時と見て良いかと思います。

今はまだ、北朝鮮問題という地政学リスクがあり、明日はXデーと見られる『北朝鮮の朝鮮人民軍創設85周年記念日』。
前回のXデーと大きく違うのは、米海軍「カール・ビンソン」が体制を整え構えていることです。日本でも、有事が起きた場合の対処法を公表するなど、起きては欲しくありませんが、何があってもおかしくない状態が整っていると思います。

そのタイミングで出てきた韓国系米国人の拉致報道・・・理由付けも出来上がっています。

また、大きなXデーとされる明日を過ぎてからも、北朝鮮が簡単に姿勢を変えるとも考えがたいと見えるので、大型連休を前に、玉を仕込むのは得策とは言えないでしょう。

その日限りの売買であれば問題ないと思いますが、方向感が出てからで、決して遅くないので、決算シーズンと言うこともありますが、軽率な行動が、大きな損に繋がりかねない状況が続いていますので、無理はなさらないのが得策だと思います。

地政学リスク以外の経済状況や世界の動きをチェックしつつ今は、売買する銘柄候補を探す時期だと思っています。

最後は久しぶりに格言を・・・・

「記憶や後悔から逃れる術はない。悔やんでも悔やまなくても、愚かな行いは一生ついてまわる。」(ギルバート・パーカー)