株の窓口THE相場勘 ~セクター物色に変化~

週末の米国は、これまでとは違った動きが見えました。
これまで米国の上昇を牽引してきたアップルなどのハイテク株が売られ、ナスダック・SOX指数が下落しました。そして、これまで売られていた金融株やエネルギー株に買いが入る形でNYダウは上昇。

ハイテク株が売られた要因としては、米アップルが今年の秋に発売予定の新型iphoneに搭載されるモデム半導体のダウンロード速度が、他社のスマートフォンに劣るとの報道があった他、空売り専門の調査会社『シトロン・リサーチ』がtwitterで『株価下落』を予想。また、ゴールドマン・サックスがハイテク株に対し、割高と指摘したことなどが挙げられます。

金融株が上昇した要因としては、米・下院が『ドット・フランク法』に関する『金融選択法案』を可決したことが主と言えそうですが、今のところ上院での可決は難しいと見られていますが、
先に述べたハイテク株が売られる要因から、金融セクターに今後も資金が集まるかどうかが、今週の注目点とも言えるかもしれません。

この動きは、週末に行われた公聴会でコミーFBI元長官の発言というイベントを通過したことで、再びトランプ政権にたいする期待相場の始まりのようにも見えます。
トランプ大統領就任以来、相場全体を押し上げていたのは金融セクターであり、ハイテク株は軟調に推移していました。動きとしては、今回の米国株の金融セクター買い・ハイテク株
売りは同じ形に見えることから、ここから再度上昇を続けるとすると、トランプ相場再来?!に対する期待感かもしれません。

日本でも、週末の米国株の動きを受けて、金融セクターが上昇し、最近軟調に推移していたコマツ(6301)の上昇(インフラ投資銘柄)が目立っていたように思います。

今週末のFOMCを前に、トランプ相場再来となるのか、物色セクターチェンジが続くのか、これにより今後の流れは上昇となるのか調整局面入りするのか変わってきそうです。