株の窓口THE相場勘 ~フランス大統領選~

今週末から来週にかけて重大なイベントが2つ。
一つはフランス大統領選。もう一つは北朝鮮の朝鮮人民軍創設85周年記念日。

そこで本日はフランス大統領選について書こうと思います。

フランスの大統領選は『2回投票制』をとっています。
今回で言うと、1回目が今週末の4月23日(日)、2回目は5月7日(日)に実施されます。
1回目の投票で過半数を獲得した候補者が出ない場合、上位2名による、決選投票が行われる形です。
過去を見てみると、1965年以降のフランス大統領選で、1回目の投票で、過半数を獲得し当選した例は一度もありません。つまりは、1回目の投票の際に3位以下の候補者に投票した有権者が、2回目に、誰に投票するかも重要であり、1回目の投票で2位だった候補者が2回目の投票で逆転当選することもあり得るのです。

今回の注目点は、ルペン氏(極右派)とマクロン氏(道系独立候補)のどちらが支持されるのかと言うことではないでしょうか。

ルペン氏は『反EU』『反移民』の考えを掲げており、選出された場合、EU離脱の可能性が高まり、更には、EUそのものが瓦解してしまう可能性も出てくると言われています。

最新の世論調査では、
ルペン氏 22%
マクロン氏 25%
フィヨン氏 19%
メランション氏 19%
となっており、更には今朝方、伝えられた報道によると20日の夜、フランス・パリのシャンゼリゼ通りで警官が銃撃。こういったテロにより、移民流入に不満をもつ国民が、『反移民』
を主張しているルペン氏の支持率を上げる可能性もあり、今週末の投票で上位2名にルペン氏が選出される可能性は高いと思います。

今回のフランス大統領選により、EU全体の流れが変わる可能性もあるだけに、地政学リスクも勿論、注視はしていますが、選挙の結果も見逃せません。

米国の時と同様、選挙結果を受けて最初に開かれるマーケットが日本。
月曜日の動きは大きいものになりそうな気がします。