株の窓口THE相場勘 ~今週の注目内容~

先週末の米国市場は、NYダウが高値を更新しましたが、28日に決算発表をした銘柄が、冴えない決算内容であったことが重しとなり、S&P500は小安く推移しました。

また週末発表のあった米国・四半期GDP速報値は市場予想と一致。大きなサプライズは無かったものの、個人消費や設備投資の伸びが見られました。
週末の決算発表は軟調であったものの、S&P500構成銘柄の今期企業利益は10.8%増加すると見られており、好決算・経済指標の底堅さもありつつも、膠着感が長く続くと、マーケットは悪材料を探る傾向が出てきやすくなるのには注意したいところ。

更には、オバマケア撤廃が、再び頓挫したことで、減税を含めたトランプ政権の政策の動向に懸念が浮上してきていることもあるでしょう。

国内においては、企業決算が本格化していますが、今週の米国ではアップルの決算発表が予定されており、日本にも業績期待が高まっている電子部品やハイテク、半導体関連銘柄へ影響を与えることになりそうです。
今までのところ、FANG銘柄の決算は、ネットフリックス以外は利益確定売りに押される展開になってますので、アップルの決算が市場予想の範囲内だった場合、日本でも利益確定の動きに押される可能性もあるかもしれません。

こういった環境の中、今週注目の経済指標は
8月1日 4-6月期ユーロ圏GDP(速報値)/ 7月米ISM製造業景況指数
8月2日 米ADP民間雇用統計
8月4日 7月米雇用統計
などがあります。

7月米雇用統計(非農業部門雇用者数)は先月からは減速すると見られています。コンセンサス通りの結果であれば、金利上昇要因にはなりづらいこともあり、今の円高傾向がもうしばらく続くのではないかと見ています。

また、週末には北朝鮮がICBMを発射したことで、全体的には手掛けづらい中、リスク回避の動きが強まれば、更なる円高に進む可能性もあるのではないでしょうか。