株の窓口THE相場勘 ~日銀のETF買い~

本日の日経平均は様子見ムードが強い一日でした。いよいよ今晩、トランプ氏の就任演説が行われます。昨日の「株の窓口THE相場勘」を読んで頂いた方は想像できるかとは思いますが(参照;昨日の株の窓口THE相場勘はこちら)通常通りであれば、政策についてトランプ氏の意思を聞けるのは今月末の一般教書演説になるかと思います。

ですが、自身のtwitterや1月11日の会見でも、私たちからすると『まさに外国の方!』と思わされるような、思ったことを口にされる方ですから、どんな就任式になるか楽しみでもあります。

さて、昨晩は欧州も米国も下げて終わっています。今年に入ってから、海外が下げても日本はさほど下がらないというような日も出てきています。その影には少なからず「日銀のETF買い」が関係していると言って良いかと思います。

皆さんも「日銀ETF買い」が入れば日本のマーケットが上昇することは理解していると思いますが、そもそもETF買いとは何なのかご存知ですか?
ETFはExchange Traded Fundの略称で、上場投資信託のことで、投資信託が証券取引所に上場した商品で、取引所で売買ができる投資信託のことです。
日銀は元々のルールで直接、株式の売買を行うことが出来ませんので、急落したとしても個別銘柄を買うことは禁止されています。ですので日銀はETFを購入 → ETFプロバイダ(設定会社)が現物株を購入 → 日本の相場を押し上げる という仕組みです。
ETFはもともと日経平均やTOPIXといった「指数」に連動するように設計されている投資信託ですので(指数に組み入れられている銘柄を同じ割合で保有するもの)、日銀がETFを買い入れれば、指数は上昇するのです。

約6年前から始まった日銀のETF買入れは、昨年末までの時点で11兆8720億円にものぼります。このまま買い続けると、間接的にとは言え、大株主になってしまうリスクがあります。
反面、売りに転じてしまう日がきたら・・・間接的に11兆円以上の売りが発生してしまうことになります。

日銀はこのまま買い続けるのか、今後はどうするのか・・・
日銀政策決定会合でETFについて話し合われる日がくる可能性もあるかもしれません。