株の窓口THE相場勘 ~昨晩の気になる動きについて~

動きの少ない、こう着感満載の相場が続いていますね。
日本の市場は、本格的な決算発表を前に動きにくいからと言うのは分からなくもないのですが、最近は時間外の夜間取引の方が、先物・為替ともに動いているような気もします。

明日の晩にはFOMC終了後、米国では政策金利の発表が予定されてはいますが、今回は据え置きでしょうし、今のところこれまでと変化は無いものと見られていますので、さほど警戒感を強める必要は無いとも思うのですが、昨晩の報道で、今後の金利を見る上で一つ気になるものがありました。

『タルーロ前FRB理事が、低インフレは追加利上げの是非を巡る金融当局の議論に重しとなる可能性があると指摘し、手に負えないほど物価が急上昇するリスクはほとんどない』との認識を示したことです。

そもそも、1970年代に起きたような、制御不能なインフレが起きた場合、利上げを行うことで制御が利くと言う見方がありましたが、現時点では、そういったインフレ圧力は強まらない可能性が高いと言うことです。

インフレ圧力が強まらない状態で、追加の利上げを行うことで、米経済がこうむるであろうリスクも含め、今後の会合で話し合われることになるのでしょうが、そもそも『日本はマイナス金利を維持』・『米国は利上げ』と言う事で、金利差から『ドル高・円安』の方向性を唱えるマーケット関係者が多い状態ですので、この行方については今後も注目すべき内容だと思います。

このことを踏まえた上で、今週末には米国のGDP速報値が出てきます。経済指標を一つ一つ答え合わせの意味で見ていく必要がありそうです。

ドル円に関しては、7月11日のブログにも書いた通り、今年に入ってから1月・3月・5月と同様に7月も11日の円安を境に円高方向に動いています。この動きが続くのであれば、円高のピークをつけるのが8月の半ば頃になる可能性があるのではないでしょうか。
夜間取引では110円半ばまで下落しましたし、ドル・円のチャートでは5日線と50日線がデッド・クロスしています。どこで切り返せるのか・・・
それを見る上でも、週末のGDP速報値は必見ですね。