株の窓口THE相場勘 ~米国の主役はハイテク株?!~

昨晩のNYダウは小幅に反落。一部アマゾンやFBに証券会社から投資判断引き上げの動きがあり、ナスダックは高値を付けました。アマゾンに関しては、上場来高値を付け、アップルは、分割後の高値を更新し、ハイテクセクターの強さが目立ちます。
ハイテク大手のトップは、トランプ大統領選出の後、反トランプということから、短絡的な売りが出ていたましたが、ファンダメンタルズを見直され、必要以上に買われにくい中、しっかりとした上昇をしている印象があります。

直近3ヶ月ではSP500は約5%近い上昇をする中、アップルの株価は、24%弱上昇をしています。次の米国を引っ張っていくセクターはハイテクのように見えますね。
アップルに関しては、今年はアップルの新型が出ると言うこともあるのでしょうが、
「現在の株価は、まだ安いこと」
「トランプ大統領により法人税減税が引き下げられる可能性が高く、アップルは海外に多くの利益が滞留しており、本国にその利益を召還した際の税金が優遇されること」
などを考えると、良いこと尽くしと見ることが出来る上に、TOPが反トランプということで安くなっていたということですから、今の上昇は納得できるところでしょう。

またオバマケアの代替案についての報道が最近でも多いので、深く考えてみると、報道で多いのは、「ヘルスケア法案でトランプ政策に失望」との文字を見ますが、本質はどうでしょう・・・

確かに、下院ですら通過しなかったことに関しては失望や今後に懸念がでるのも分かります。ですが、オバマケアが成立するまでには、多くのごたごたがありました。このことを考えただけでも、上院に進んだ際に通らなかっただろうとは、多くの人が推測できるところでもあるでしょう。

個人的な話にはなりますが、米国在住の私の知人でも、経営者も勤め人も、オバマケアが成立して以降、保険料に関して「負担が大きすぎる」と嘆いている人は多くいました。
(実際に経営者の支払うオバマケアでの費用ですが、子供2人いる家庭で月に1600ドル(約19万円)近く負担しています。)
ですが、成立するまで、じっくりと長い時間をかけて成立したものでもありますので、時間をかけてでも、より良いものにして欲しいと考える米国民も多いのではないでしょうか。

他にもオバマケア代替案の件で言われている財源の問題ですが・・・
今現在、財源が必要になるものは恐らく「個人所得税の減税」・「オバマケアの投資に対する減税の3.8%分」でしょう。
ですが、法人税減税・規制緩和・インフラ投資に関しては、議会で比較的通りやすいものではあると思うので、そちらを先に進め、その後にオバマケアと同時に個人所得税減税を進めていく形でも良いのではないかと考えています。

今は大統領就任1年目。一年目で20~30%株価が上昇してしまうようでは、4年間の就任期間、株価はどうなってしまうんだ・・・ということもありますし、焦る必要も悲観する必要も無いのかもしれません。
今後も恐らく、着手する法案について何か進展がある度に、ヘルスケアの際に下院でも通らなかったから・・・と売られることもあるかもしれませんが、少し長い目で見れば、まだまだ大きな懸念では内容に思えます。
今はまだ、トランプ政権に対し、期待を持ちつつ様子を見るということで良いかもしれません。もちろん今が押し目だと言っているのではありませんし、上昇下落を繰り返しながら株価は動くものですから、焦らず、今は、来期見通しの良さそうな銘柄をチェックしていれば良いのではないでしょうか。