株の窓口THE相場勘 ~FOMC・ECB理事会に注目~

多くの指標が高値警戒感を示していましたので、上げるにも下げるにも理由が欲しかった・・・ということの表れでしょうか。
本日は、金曜日の「株の窓口THE相場勘」の予想通り
(参照;http://blog.kabunomadoguchi.tokyo/referendum-in-italy/#more-697)、12月4日・イタリア国民投票を理由に日経平均が下げたとの報道が目につきました。

ここ数日、日経平均は高止まりしていました。また、市場が停滞・横ばいで推移している際に参考にすると良いとされるRSI(※)が、11月30日に90台を付けていたことから、当社・会員の皆様は毎朝「株の窓口・朝刊」で送られてくる指標を見て、本日の動きは予測できていたのではないでしょうか?

今週末はメジャーSQ、来週末は米国メジャーSQが控えていますが、今後の注目は来週のFOMC(議長会見)とECB理事会。

現在、FOMCで米国の利上げはほぼ確定との見方が多いようです。11月8日の米国大統領選以来、「米国金利上昇・ドル買い・株価上昇」の動きが続いていたことから、利上げは織込み済みとの見方があります。
もし織込み済みとするならば、『米債券ショートの調整→利回りの低下からドル売り』の可能性が出てきます。

また、11月8日の株価を基準として、日・米・ユーロ圏の株価動向を見てみると、米国・日本の株価は堅調に上昇してきたのに対し、欧州は-2.7%と株式動向はマイナスで推移しています。
この動きに対し、ドラギ総裁がテーパリング(緩和縮小)を行うとなれば、『米欧金利差の縮小→ユーロ買戻し』からドル売り圧力がでてくるかもしれません。
となると円買い→円高になる可能性も・・・

アベノミクスが始まって以来、12月半ばから年末にかけて上昇するというアノマニーも言われていますし、株の窓口でも年末相場に向け推奨したい銘柄はいくつかあるので押し目は拾う方向で現在見ていますが、海外動向によっては、ドル安・円高の動きに日本市場が引っ張られる可能性も見ておくべきかもしれません。経済指標の見極めが大切になってきます。個別動向はさておき、全体の方向性を掴まなければなりませんね。

(※)RSI;投資家の心理を把握しようとした指標。
「一定期間の上げ幅の合計」÷「一定期間の上げ幅の合計+一定期間の下げ幅)×100(%)」で算出され、過去の値動きに対する上昇幅の割合のこと。一般的に80を超えると警戒域とされています。