株の窓口THE相場勘

26日の米国市場は前日の大幅安を受けて小幅に反発。WTI価格が上昇したのを好感した動きもあり買いが入ったものの、引き続き貿易懸念が重しとなり上値の重さも見られました。

ライアン下院議長が関税引き上げよりも他に手があると発言したことで、若干貿易懸念が和らいだようにも思えますが、新たにトランプ大統領が、同盟国にイラン産原油を輸入しないように指示したことで新たな不透明感が浮上。11月までに輸入を停止しない場合は制裁の対象とまで発言していることから、今後、各国がどのような対応をするのか、またOPECが増産を決定したとは言え、在庫状況が逼迫する中、原油の価格・在庫状況にも注意が必要ではないでしょうか。

一方、米国の長期金利は最近低下傾向にあります。貿易懸念に対する安全資産として米国債が買われていることが要因ですが、米国の経済状況などを考えると、様々な懸念が後退するのと同時に、米金利は上昇圧力が強まる形になると見ています。

米国のファンダメンタルズを見れば良好な状況であるものの、貿易・原油価格・金利の状況から不安定な相場が続くのではないでしょうか。