株の窓口THE相場勘

昨晩の米国市場は、寄り付きは高かったものの独立記念日を前に出来高が少ない中、ジリジリと下げる展開でした。中国に対する貿易懸念が重石となった形です。

現在はハイテク企業などの貿易の影響を受けにくいセクターには、さほど大きな下げにはなっていない状況ですが、実際に関税が発動され、米中の景気に影響を与えるような形になることがあれば先は分からず、全体的に警戒感は強いようです。

コモディティ価格も米通商交渉に影響を受けてはいますが、原油に関してはそれ以上に供給面の不安が多く、サウジアラビアが増産するとの話を受けて一時は値を下げる場面もありましたが、最終的には供給面からの買いが集まりやすい状況が続いています。その他のコモディティに関しては、景気減速懸念から値が重たい状況が続いています。

また、貿易懸念が高まり、安全資産として米国の債券に買いが集まっています。その為、長期金利は低下気味であり、短期金利は予想以上のペースで利上げをするのではとの見方もあることから高止まりしています。

この状況が続き逆イールドカーブを形成することになれば、景気に対してはマイナス影響が出ると見られており、マーケット関係者が一番注目しているところでしょう。今後の行方を注視していく必要がありそうです。