株の窓口THE相場勘 ~レーガノミクスのドル円相場~

昨晩の米国は上昇したものの、20000ドルにタッチすることなく、為替が116円台に入ったことから、本日の日経平均株価は輸出関連株を主に売られる形で終えました。

トランプ氏の次期政権が確定して以降、為替の上昇スピードが速く、同時にレーガノミクス(※)を想定するとドル安・円高になるのではないかとの声がマーケット関係者の中であるそうです。
米国大統領選挙活動中には、ドル高になることで輸出が伸び悩むとの考え方からか、トランプ氏は選挙活動中には『ドル高に対する懐疑的な発言』が多く聞かれましたが、現在は為替に対する発言がほとんどないことからも、日本サイドの株式関係者の中には「何か発言があれば、為替が一気に円高方向に進むのではないかと懸念している」人がいるということです。

ですが、トランプ氏は政策を第一に考えているとの声もあり、彼の政策を実行すると実質金利が上がって、ドルが上昇せざるを得ませんし、無理にドル安に持っていこうとしても簡単にはいかないでしょう。また、共和党はどちらかと言うと「強いドルを好む」傾向にあります。

レーガン大統領時代の政策を見ても、初めはドル高であり、そのドル高が行き過ぎたため最終的にプラザ合意(ドル高是正の為の合意事項のこと。1980年代、米国は巨額の財政赤字や高金利を背景にドル高を通じて膨大な貿易赤字が発生。その抑制策として決定されたもの)があったのであって、現在は当時ほどのドル高になっているわけではありません。 “株の窓口THE相場勘 ~レーガノミクスのドル円相場~” の続きを読む

昨晩の海外指標と本日のスケジュール

■主なスケジュール
【国内】
・ 8:50 12月マネタリーベース
・14:00 16年12月と16年の新車販売
・10年国債入札
・経済3団体、新年祝賀パーティー
・決算発表=サンエー<2659>、良品計画<7453>

【海外】(時間は日本時間)
・22:15 米12月ADP雇用統計
・22:30 米週間の新規失業保険申請件数
・24:00 米12月ISM非製造業景況指数
・決算発表=モンサント “昨晩の海外指標と本日のスケジュール” の続きを読む

本日のレーティング

■調査機関が投資判断を最上位で継続し、かつ目標株価を引き上げた銘柄【最上位を継続+目標株価を増額】

銘柄          機関    格付    目標株価
クボタ <6326>      ドイツ   買い    1750→2000
エプソン <6724>     JPモル  強気    2600→3500
ニコン <7731>      マッコリ  強気    1985→2160
NTTドコモ <9437>   GS    買い    3100→3250
ソフトバンク <9984>   GS    買い    9050→9300

※GS=ゴールドマン・サックス証券、JPモル=JPモルガン証券、マッコリ=マッコリー証券
※本日は【格上げ】【格下げ】の発表はありませんでした

引け後発表の【個別銘柄】NEWS

引け後の発表では、ハイアス&C<6192>が1月10日付で建築資材の開発などを手掛けるアール・プラス・マテリアル(大阪府大阪市)の株式を追加取得し子会社化すると発表。ブックオフ<3313>は、12月の既存店売上高が前年同月比1.7%増となり、前年同月並みを含め5カ月ぶりに前年同月を上回った。日東紡<3110>は、各事業部門の組織下にあった研究開発部門を再編・統合し、1月1日付で「総合研究所」を開設したと発表した。

カワチ薬品<2664>の12月度(11月16日-12月15日)既存店売上高は、前年同月度比2.3%増と2カ月連続で前年を超えた。ツルハHD<3391>の12月度(11月16日-12月15日)の既存店売上高は、前年同月度比1.0%増と7カ月連続でプラスとなった。KeePer<6036>の12月洗車・カーコーティングのキーパーLABO運営事業の売上高は既存店が前年同月比8.1%増で着地したことを明らかにしている。

株の窓口THE相場勘 ~トランプ相場と為替の関係~

本日の日経平均株価は、昨日の米国指標の上昇、大発会ならではのご祝儀相場もあいまって大幅高となりました。為替も118円台を付けたことで買い安心感からリスクオンの動きとなったようです。

新年度に入り、トランプ氏の就任までカウントダウンとなってきました。昨晩トランプ氏は、各国との通商交渉などにあたる新政権の通商代表に、レーガン政権で次席通商代表を務めたロバート・ライトハイザー氏を起用すると発表しました。ライトハイザー氏は、各国との交渉にあたって、商務長官への起用が決まっているロス氏や通商政策を大統領に助言する国家通商会議のトップに起用されるナバロ氏と、緊密に政策調整を行うとしています。

アメリカの国益を強く主張するトランプ氏の政策によって、各国との摩擦が生じないか懸念する見方もあり、ライトハイザー氏がどのような交渉姿勢を示すか注目が集まっています。

また、トランプ氏は昨晩twitterで
「General Motors is sending Mexican made model of Chevy Cruze to U.S. car dealers-tax free across border. Make in U.S.A.or pay big border tax!」
(GMはメキシコ産シボレークルーズを税金を払わずアメリカに輸入している。アメリカで作るか、大きな国境税を払いなさい)と書き込み、それを受けてフォードは16億ドルのメキシコ投資を中止しました。 “株の窓口THE相場勘 ~トランプ相場と為替の関係~” の続きを読む