株の窓口THE相場勘 ~今週末の注目ポイント~

OPECの合意を受けて引き続き、金融・エネルギー銘柄が強い中、ドル円が円高に進んだことから売られる銘柄が多かったものの、日経の動きは静かなものでした。

本日は週末と言うことや、今晩の米「11月非農業部門雇用者数変化(前月比)/失業率/平均時給」発表を控えており、様子見ムードが高かった影響もあるでしょう。
投資家にとって米・雇用統計の発表は毎月、注目度の高い指標で、市場への影響が大きいと言われています。
雇用統計の発表は、12月14日(水)米・FOMC終了後に発表される政策金利がどうなるかの道しるべになるでしょう。

昨晩発表された米国経済指標は
・米ISM製造業景況指数・・・11月は5ヶ月ぶりの高水準、新規受注好調
・米失業保険申請件数・・・解雇も少なく5ヶ月ぶりの高水準
・米製造業PMI11月改定値・・・新規受注は去年3月以来の高さ
・米10月建設支出・・・金額は7ヶ月ぶり高水準
と、いづれも米経済が堅調であることを示す内容で、現在は利上げの見方が強いとされているようです。

また、12月4日(日)には「イタリア国民投票」を控えています。
憲法改正(下院で承認された法案を阻止できる上院の権限を制限する為、上院議員数を現行の315人から100人に削減するというもの)の是非を問う国民投票で、市場では既に「否決されるのでは・・・」との見方や、折込済みと言われているようですが、否決となれば、レンツィ首相は辞任すると言っています。
結果がどちらにせよ、イタリア経済を左右するものではないとも言われていますが、米国・日本の市場が高止まりを見せている中、レンツィ首相の去就を巡る政局の混乱が通貨ユーロやイタリア国債の売りの引き金となり、短期的に市場を混乱させる可能性もゼロではないのでは・・・

米大統領選もそうでしたが、前評判ではクリントン氏で決定と出ていましたが、結果はトランプ氏の当選で終わりました。報道は100%では無いのです。株式投資をする上で、あらゆる可能性を考慮し、世界や経済の流れを自分で理解していく、報道を鵜呑みにしないことが必要だと思います。週末ですが、今晩の海外市場、海外指標、動向から目が離せませんね。

このブログでは、初心者の方にも、経済の流れや可能性が分かるように当社の意見を毎営業日更新しています。株式投資の参考になれば幸いです。