株の窓口THE相場勘 ~今週注目すべきは~

週末発表のあった、米5月住宅着工件数が予想をしたまわり、3ヶ月連続の減少。
NYダウは上昇で終えたものの、米・債券利回りが低下してきていることや、共和党政策の遅れの影響が出てきている可能性があり、6月利上げは決定したものの、FOMCメンバーから『追加利上げ』に関し、慎重な発言まで出始めました。

米・ミネアポリス連銀総裁は、インタビューで、「利上げ反対意見は、私一人でない」との意見を示し、「インフレ鈍化が一時的である確証が持てるまでFRBは利上げを見送るべき」と発言しています。

また、投票権は持っていませんが、セントルイス地区連銀総裁も、「現在のような低成長環境では、利上げは必要ない」と言っています。

ここから暫く、海外の重要イベントが無いことから、米・経済指標の結果を見極める時期になりそうです。

NYダウは上昇していますが、今週はフェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)の『FANG』銘柄が下げ止まれるかにも注目ではないでしょうか。
FANG銘柄が調整期間に入ったとしても、その資金が別セクターにシフトされるのか・・・
をしっかりチェックする必要がありそうです。

一方、明日(20日)には、米国で株価指数算出を行っているMSCIが中国本土上場のA株を指数に組み入れるか否かの判断結果を発表します。
中国はまだ、外国人投資家が中国株に投資する上での課題をクリアにしてはいないとしながらも、今年は組み入れが決まる可能性が高いとの見方がマーケットでは出てきています。

決定されたとしても実際の需給発生は1年後ですが、これまでの経験から、発表後は短期筋の売り仕掛けがでる可能性があり、その場合の日本株からの資金流出は5000億円規模と見られています。
5000億円規模となると、日銀ETF買い1か月分程度の資金ですから、結果次第では警戒感が高まるかもしれません。

為替については、2015年以降、利上げを行うまではドルが買われ、利上げ決定後にはドルが売られる傾向が続いています。今回の利上げ決定後、ドル円はもみ合いを続けてはいますが、これまでの流れを払拭できるのかにも注目です。