21日個別銘柄NEWS

■PTS注目ポイント

引け後の適時開示情報では、エムケー精工<5906>、三菱食品<7451>、コロナ<5909>などに注目したい。いずれも17年3月期第2四半期(16年4-9月)の連結業績予想を上方修正しており、エムケー精工、三菱食品は増収増益予想に転換。コロナは黒字予想となった。明星工<1976>、フュートレック<2468>、SEH&I<9478>なども第2四半期の連結業績予想を引き上げ、精工技研<6834>や福井コンHD<9790>は17年3月期の第2四半期および通期連結業績予想を上方修正している。

 また、サーティワン<2268>は16年12月期第3四半期(1-9月)の単体決算で黒字転換を達成。TKC<9746>は16年9月期連結業績予想を引き上げた。

 このほかでは、カーチスHD<7602>が岩手三菱自動車販売との業務提携を締結。リテールP<8167>はマルキョウ<9866>との経営統合を発表している。

 

■昭電工、ドイツの炭素・黒鉛製品メーカー買収

昭和電工<4004>が3日ぶりに反発し、一時71円高の1366円まで買われた。20日引け後、ドイツの炭素・黒鉛製品メーカーSGL Carbon社から、黒鉛電極事業を営むSGL GE Holdingの全株式を取得し、子会社化すると発表、材料視された。

 株式の取得価額は概算で156億円。同社によると、黒鉛電極業界は、世界の鉄鋼需要について今後も年率1%程度の低成長が続くと予想され、需要の低迷と競争の激化など、同社にとって厳しい事業環境が継続しているという。今回の事業買収で、世界トップ水準のコスト競争力を持つ設備を欧州、米国、アジアの世界各地に配置した生産・販売体制を構築。コスト競争力を追求し、事業耐久性を高め、厳しい事業環境のなかでも、さらなる発展を目指す。

 21日の終値は、前日比43円高の1338円。

 

■そーせい、野村証は目標株価2万1200円でカバー開始

そーせいグループ<4565>が反発。野村証券では20日付で、投資判断「Buy」(買い)、目標株価2万1200円でカバーを開始している。

 15年に買収したHeptares社は、独自の創薬技術を強みに3社にパイプラインを導出、提携品目の開発フェーズ進展が今後のカタリストとコメント。さらなる株主価値拡大へ向け、新規パイプライン追加の加速に期待しているという。

 同証券では連結営業利益について、17年3月期178億円(前期比16.5倍、会社側計画は170億9600万円)、18年3月期62億円、19年3月期122億円と試算。17年3月期は、Allergan社との契約一時金1億2500万ドル、AstraZeneca社からのフェーズ1移行マイルストン収入1000万ドルが確定、他にAllergan社との提携2品目のフェーズ移行を予想。18年3月期はAllergan社、TEVA社との提携品目のフェーズ移行を見込んでいる。当面はマイルストーン収入が主となり売上高は大きく変動するものの、長期的には導出パイプラインが積み上がり、持続的な業容拡大を予想している。

 21日の終値は、前日比160円高の1万6750円。

 

■大成建設、SMBC日興証は利益予想を引下げ

大成建設<1801>が安い。SMBC日興証券では20日付で、投資判断を「1」(アウトパフォーム)から「2」(中立)に、目標株価を1100円から890円にそれぞれ引き下げている。

 同証券では、利益予想を引き下げた一方で、低金利の長期化などを踏まえてバリュエーション評価を見直したことにより、目標株価を890円に引き下げたとしている。また、同社を含めて建設セクター全般に好業績が株価に織り込まれた一方、今後の業績モメンタム鈍化が予想されることから、建設セクターの業種格付けを「強気」から「中立」に引き下げるともしている。

 同証券では連結営業利益について、17年3月期1200億円(前期比2.2%増、従来1160億円、会社側計画は1000億円)、18年3月期1220億円(従来1180億円)、19年3月期1250億円(同1210億円)と試算。同証券では、利益水準に比して十分に評価されているとみて、大手ゼネコン4社内の推奨順位は4番目としている一方で、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて堅調な業績推移が想定され、また、18年3月期以降も自己株式取得を継続するとみられることから、相対パフォーマンス調整後には再び投資機会が訪れる可能性があるとみるとも指摘している。

 21日の終値は、前日比17円安の744円。