株の窓口THE相場勘 ~グレート・ローテーションはいつ?~

昨晩の米国市場は、大統領選挙後、最大の上げ幅で12回目の年初来高値更新でした。欧米の上昇を受け日本も上昇。為替がやや円高方向に推移していたにも関わらず、プラス圏を推移していたことを考えると、強い相場だと言えるのではないでしょうか?

押し目らしい押し目がないまま上昇を続けていて、「上値余地」はまだあるのか!

米国市場を見てみると、まだ上値余地があるように思います。
理由は、「まだグレート・ローテーション(※)が起きていない」と言うことです。本格的に上昇するとなれば、債券から株式への大きな資金流動が起こると言われています。

米国市場に4兆7千億円ものお金が流入していますが、実際にグレートローテーションが起こるとなれば、『兆円』単位ではなく、『兆ドル』単位での流入になるとの見方があり、実現すると、大きな『うねり』になるはずです。
となると現在の流入は、リート・公共株・高配当銘柄などの金利に敏感なセクターから、景気敏感セクターに循環物色されているという事?

このことから、現在の上昇は米国大統領選が終わったと言うことによる上昇(不透明要因が無くなったことからの安心感による上昇)で、1月20日トランプ氏の就任から政策が実行されるにつれ、まだまだ上昇を期待しても良いのではないでしょうか?

テクニカル面から見ても、昨晩、景気の先行指数のひとつと言われる「輸送株指数」が2014年末の高値を抜けてきました。大統領戦後、抜けることができなかった高値を抜けてきたことから『買いサイン』との見方があります。
昨晩だけでも、米国の株式市場では300銘柄以上が高値を付けてきており、マーケットの需給が非常に良くなってきています。

「VIX指数」についても、低位のところでとどまっており、歴史的に見ても低水準で、これ以上、下がりようがないところまできています。

昨晩、報道で明らかになった「トランプ時期大統領、12月14にテクノロジー・ビジネスのトップとミーティング」により、対立候補を支持していたテクノロジー界とトランプ氏との関係性懸念が緩和されるのではとの見方も広がっているようです。

米国では年末の税金対策も終わり、マーケット参加者もクリスマス休暇モードに入っていくことを考えると、出来高の少ない中、米国株はスルスルと更なる高値を付ける可能性も・・・

(※)グレート・ローテーション;「大転換」とも言われる。安全資産(債券)からリスク資産(株式等)への資金移動のこと。投資家の資産分配の方針が大きく転換すること。