株の窓口THE相場勘 ~マーケットの雰囲気~

昨晩の米国市場は久々に大きく下げました。
昨日のブログにも書いている通り、トランプ大統領に関する思惑から、米国経済会議(NEC)コーン委員長が辞任するとの噂が浮上。同噂を受けて、株価は商いを伴った下落からのスタートとなりました。
その後、うわさを否定する報道が出たことで下げ幅は一時縮小したものの、新たに、トランプ大統領が共和党議員をTwitterで罵倒したこともあり、トランプ政権に対する不安が台頭しリスクオフの動きとなりました。

来週からは、米韓軍事演習が行われる予定となっており、これに向けたヘッジファンドの仕掛け的なものもあるのかもしれませんし、昨晩スペインで起きたテロもあり、全体的に
警戒感が強まっているようです。

また、メリルの調査によると調査開始以来、『米国株式市場が割高とみる投資家が過去最高』に達しているとのこと。
このことは見方を変えれば、「リスク資産を選考し、景気にたいして強気の見方が多い」と言うことでもあります。となると、やはりワシントンの動向が今後の鍵となりそうです。

マーケット全体の雰囲気としては、NYダウは大幅な下落をしたのみならず、昨晩は久々に構成銘柄全てが下落。

また、このところ日本のマーケットの牽引役として非鉄金属の業種の上昇の裏には、業績も関係しているでしょうが、ロンドン金属取引所(LME)で、銅やアルミなどの非鉄金属相場が、それぞれ数年ぶりの高値を付けていたこともあると思います。
ですが、昨晩、エコノミスト キャロライン・ペイン氏の見解では「(非鉄先物に対し)現在、投資家の期待が強いようだが、中国の政策は今年上半期に引き締められており、今後数ヶ月で弱い内容の統計が出てくる可能性があると見ており、8月の中国経済統計が相場調整の引き金になるかもしれない」とのこと。

このような地合になると、ネガティブ意見が多く出てくるのが目につきますし、これまで気にしていなかったような問題であっても、大きくマーケットに影響を及ぼすこともあります。

まずは9月の米国議会の動き、そして、これまで上昇の牽引役であった業種の動きなど、変化を見逃さないようにしたいところです。

それでは今週もお疲れ様でした。
素敵な週末をお過ごし下さい。