株の窓口THE相場勘 ~『ヒンデンブルグ・オーメン』点灯~

昨晩の米国市場では、再度、アップルやアルファベットなどのハイテク株が売られる展開でした。

ドル円が4月下旬以降で最大の上げ幅となり、本日、日本の場中には111円台に回復し、下落して始まった米国マーケットはマイナス圏で終えたものの、下げ幅を縮小した形で終えました。

テクニカル面で見てみると、ドル円の日足は本日25日線と50日線がデッドクロスしたところで50日線を上に抜けてきています。デッドクロスが正しい動きなのか、上抜けが正しいのか、ここからの動きに注目です。

バンク・オブ・ノバスコシアのショーン・オズボーン氏は、このドル高円・安の動きについて、楽観的な見方に否定的で、「短期的なドル高は、売りの後期であると見ている」、「投資家はリスクがより少ないマーケット(最近では欧州)に資金を移動させる」と指摘しています。

昨日のブログにも書いた通り、現在の状況下において、トランプ政権が年内に減税やインフラ投資等の政策を実行するのは困難であることを加味すると、米国マーケットがこのまま高値を更新し続けるのは難しいことから、しかるべく調整機関に入るであろうと思うと、ドル円・米国のマーケットの動きに影響を受けやすい日本株も、独自に高値更新の動きを見せる可能性は低いのではないかと思っていますが、本日のところは、日銀金融政策決定会合も終えて、無事にイベントを通過したという安心感からか日経平均は上昇しています。

直近、テクニカル的な株価暴落の前兆とされている『ヒンデンブルグ・オーメン』が点灯したことも注意したいところです。
過去のデータによると、ヒンデンブルグ・オーメンが確認された後、77%の確率で株価が5%以上下落すると言われています。またパニック売りとなる可能性は41%、株式市場が重大なクラッシュとなる可能性は24%。
もちろん、ヒンデンブルグ・オーメンが発生しても暴落が起きないこともあり得ますが、警戒は必要ではないでしょうか。
一度点灯すると、向こう30営業日は有効とされています。
米国では、6月13日、約2年ぶりに発生していますので、来月半ばまでが有効期日となります。

警戒感は持てど、週末に株が上昇すると週末は気分が良く過ごせそうですね。と言うことで、皆様、今週もお疲れ様でした。良い週末をお過ごし下さい。