株の窓口THE相場勘 ~『Sell in May』の可能性について~

ナスダックは相変わらず堅調な流れが続いております。
NYダウに関しても、悪材料のでた、ウォールト・ディズニー、3M、ボーイングのみで45ドル弱押し下げたことを見ると、全体的には堅調であったと思います。

そう言った中、最近のマーケットでは『Sell in May』に関してのコメントが増えてきました。
本日は『Sell in May』の可能性について考えてみたいと思います。

現在の米国は、4月半ばに確定申告が終わり、需給的には最も良い時期とも言え、少々の悪材料が出ても下げにくい時期にあります。

この状況下で出てきた大きな報道と言えば、『FBI長官のコウテツについて』。昨晩の米国市場を見る限りでは、反応は無かったようですが、現在の米国市場は需給の点から、悪材料に反応しにくい時期であることを考慮すると、この問題は今後、軽視できない問題の一つになってくるように思えます。

実際に、ロシアとの問題をトランプ大統領が調査している最中の問題であり、今後、税制改革や規制撤廃、インフラ投資等の法案を控えている中、民主党の反感を買い、法案が進まなくなる可能性について米国マーケット関係者の中でも指摘されているようです。
好需給の時期が過ぎれば、徐々に、このような悪材料に対し、マーケットが素直に下げる反応を見せるようになると思います。

まもなく決算発表シーズンも終わりを迎え、サポート材料が少ない時期に突入します。6月・7月に税制改革等がスムーズに進むようなことがあれば、『Sell in May』の形にはならず、上昇余地はあると思いますが、FBI長官の問題から、法案可決に関して米国民主党が問題提起してくる可能性が高まったと見ており、現在の環境下ではスムーズな可決は難しいのではないかと思っており、そうなると、やはり減税の時期が現時点で最も有力視されているThanks Giving休暇前後までは軟調に推移していく確率が高いのではないでしょうか。

トランプ大統領選出以来の上昇率は早かったと思えますし、今現在は需給の良い時期ということを考慮すると今年はSell In Mayが起こる可能性が高いと見ています。

米国の動きに左右される日本のマーケットですから、長いスタンスで考えれば、上向きという見方は変わっておりませんが、『Sell in May』に対して対応できる状況にはしておいた方が良いかもしれません。