株の窓口THE相場勘 ~アメリカの勢い~

昨晩の米国市場は3指数揃って最高値を更新。買いの勢いが止まりませんね。

昨晩は9月の自動車販売が年初来の最高を更新したことが好感されたこともあったと思います。ハリケーンによる買い替え需要があることは予想されていたことではありましたが、数字で実感をすることで買い安心感が出たのかもしれません。

確かにISM製造業景況指数や、昨晩の自動車販売はハリケーンのプラスの面が先立って出てきただけで、ハリケーンによる経済被害が出たのは間違いありませんので、米国株式市場は最高値を更新する中、米国長期金利の動きがいまいちなのは、これから出てくるであろう、ハリケーン被害のマイナス部分を警戒しているということではないでしょうか。

今晩はADP雇用統計、週末には非農業部門雇用者数は10万人を下回ると見られており、ハリケーンのマイナス部分が今後出てくる可能性があり、今後、9月の経済指標が出てきますが、これからはマイナスの部分が出てくると思われます。

実際に自動車の販売数などは、直ぐに出てくるものではありますが、その他の経済指標に関しては時間を置いてから出てくるものが多い為、今後はハリケーンによる『経済指標の悪化』が出てくると思いますので、今の米国の強気な姿勢は続かないのではないかと見ています。
悪い数字が出れば、FRBの利上げ見通しが後退することで買い材料となる面もあるとは思いますが、ハリケーン被害の程度をしっかりと見極めるには、週末の『米・雇用統計』発表によるマーケットの反応を見る必要がありそうです。

WTIについては50ドルを越えた辺りから足踏み状態が続いています。
50ドルを越えると、シェール生産量が増えてくるとの見方や、OPECの9月生産量が8月から増えてきたとの見方、それに加えて50ドルを越えてくることで、産油国の減産遵守が緩んでくるという見方があり、軟調に推移してるのだと思います。
ですが、サウジはかなり真剣に減産を進めていこうとしていますので、産油国がどれだけ減産をしていけるかが、WTIがもう一段上値を目指せるかの鍵になりそうです。