株の窓口THE相場勘 ~トランプ氏のTwitterは要チェック~

三連休前の薄商いの中、本日の日経平均は比較的堅調に推移していたと見てよいのではないでしょうか。

昨晩、米国で発表のありました12月ADP全米雇用報告書は予想を下回り、その後米国労働省が発表した週次新規失業保険申請件数は前週比で2.8万人減の23.5万件と、予想26.0万件を大幅に下回りました。一方、継続受給者数は211.2万人と前回の209.6万人から増加し予想よりも増加した結果となりました。

米国・新規失業保険申請件数は毎週木曜日に発表がありますが、景気の動きに敏感に反応すると言われており、景気先行指数にも採用されています。その為、注目度の高い指標と言えると思いますが、この時期の発表の見方には個人的に注意が必要だと思っています。先週分と言うことは、昨年末の結果です。クリスマス休暇から年末の休暇に入った米国の指数と言うことになりますので、実際に失業保険申請を行おうと考えている人も、休暇が終わってから申請しようとする人もいるということです。このことを踏まえて昨晩の指標を見てみると、簡単に言うと、『失業保険受給者は増え、米国での雇用は減っていたと』言うことになります。

また、メーシーズやコールズが、クリスマス商戦が冴えなかった様で業績見通しを引下げ、百貨店銘柄の下げが目立ちました。

色々な米国指標を見ると良い指標も多いので、実体経済は良くなってきているのも事実だと思いますが、トランプ政権に対する期待が実行され、米国経済を見極めたいと言う投資家が出てきてもおかしくないかもしれませんね。

最近、トランプ政権でマーケット参加者の注目を集めているものと言えば、Twitter。今までの米国大統領を見ていても、会見で発言をすることはあっても、Twitterで考えていることを明らかにする大統領はいなかったように思います。記者会見の準備などしなくても、直ぐに大統領の意見を知ることが出来るというのは、今の時代に合っているのでしょうし、マーケットも、モヤモヤすることなく直ぐに情報を知ることが出来るということは市場参加者にとってはプラスだとも言えると思います。

昨晩だけでもトランプ氏は、

「…time for Republicans & Democrats to get together and come up with a healthcare plan that really works – much less expensive & FAR BETTER!」
(共和党と民主党でより安価で良いヘルスケアを計画します)とツィートしており、これはオバマケアの廃止を意味しているのでしょうし、
「Toyota Motor said will build a new plant in Baja, Mexico, to build Corolla cars for U.S. NO WAY! Build plant in U.S. or pay big border tax.」
(トヨタはアメリカ向けのカローラ生産工場をメキシコに建てると言っているが、あり得ない!米国に工場を建てるか、大幅な国境税を支払いなさい)とツィートし、これにより本日トヨタは株価が下落しています。

今後も、日本の株価にも直接関係するような発言がされる可能性もあるので、twitterのチェックは欠かせませんね。

来週金曜日はいよいよSQ日。今晩、月曜の夜と米国、トランプ氏の動向は見逃せません。