株の窓口THE相場勘 ~ハリケーンと米経済の関係について~

昨晩ナスダックは史上最高値を更新。3指数揃っての上昇となりました。

昨晩発表のあった経済指標は、個人消費が軟調だったものの、全体的に米国経済の堅調さを示していました。

順調な米国マーケットの現在の関心と言えば、もう間もなく再開される議会による債務上限問題や減税ですよね。米国では毎日のように報道されている、ハリケーン『ハービー』が、今後の米経済にどのように反映されるのかが気になります。

米国は広いので、被害地の占める米国GDPの3%程度とも言われており、災害復興需要を加味すると、米国の経済成長に対して、さほど懸念をしなくても良いのではないかとの声がある一方、『ハービー』による被害額は最大900億ドル(約10兆円)になるとも言われており、議員らの新たな歳入での埋め合わせが見込めない税制変更への抵抗を強めるのではないかとの声もあります。

昨晩、ムニューシン氏により『米国は法人税減税を20%を軸に調整している』と伝えられましたが、『ハービー』による被害額によっては、やはり減税政策にとって重しになる可能性も否めないとは思います。

そして、いよいよ今月のFOMCでバランスシート縮小開始について発表されるのか。株式は堅調ですが、ドル円の動きや債券、金の動きを見ると、やはり慎重に見ざるを得ないようにも思えます。

税制改革やワシントンの動向に思惑が広がる中、本日は米・雇用統計の発表が予定されています。水曜日に発表のあったADP雇用統計を見ても、これまでの雇用統計を見ても、米国の雇用がしっかりしているのは明らかです。ですので、気になるのはやはり賃金の上昇率になるでしょう。

と言う事で、今週もお疲れ様でした。楽しい週末をお過ごし下さい。