株の窓口THE相場勘 ~中国動向に注目~

昨晩の米国市場は感謝祭の為休場。大きな動きがあったのは中国市場です。中国人民銀行が融資への規制を強化するとの懸念から、平均を上回る規模の資金供給を行ったにもかかわらず、利回りが数年ぶりの水準で高止まりしています。

中国政府は借入れ縮小を進めており、借り入れたしきんで株を購入している投資家などが、小口金融業者からの借入れが完全に禁止される可能性を見越して持ち高を減らしている動きが出ているようです。

他にも中国のフィンテック規制が本格的になるとの見方や、地方インフラ開発1000件中断されていることが明らかになるなど、中国の経済見通しに不透明感が漂っています。中国共産党大会以降は中国経済が減速するとの見方も以前からありましたので、一連の懸念が払拭されるまでは、世界経済を見る上で見過ごせない存在である中国市場の動向には、注意が必要かもしれません。

一方、本日の米国ではブラックフライデー、週明けにはサイバーマンデーとなっており、米国の消費動向の行方にも注目です。

米国消費の堅調さが伝われば、先高期待が出てくる可能性もあります。決算発表シーズンが終わり、全体的に材料難の中、こうした海外動向に日本のマーケットも振らされる展開になると見ています。