株の窓口THE相場勘 ~今のマーケットが注目していること~

北朝鮮の動きが活発化される中、方向感の乏しい日本のマーケットは、北朝鮮の動向や報道にリスクオフに動きやすい傾向が出ています。
昨日の引け後に発表のあった北朝鮮の発表により、若干軟調で始まったものの、ロイターの報道で『北朝鮮が6度目の核実験を実施する可能性が高い』と伝えられると、日経平均は一段安を見せました。

こう言った地政学リスクは一時的なものでありますので、これはさておき、今のマーケットの注目材料として欧州の長期金利の上昇が浮上しています。この金利の上昇が続くか否かを見守っている状況であると思います。

ドラギECB総裁が発言したことがきっかけであったことは間違いないのですが、マーケットは今の低金利状態は維持出来ないのではないのかと見方が広まっていたところに、ドラギECB総裁が発言したことで、今の上昇基調につながっている可能性が高いと見ていますが、そうであれば、どの水準が欧州の金利の適正水準なのかは見えていませんが、今しばらくは欧州の金利上昇は続くのではないでしょうか。

今現在は欧州金利上昇について、株式市場は大きく懸念をしているようには見えませんが、本格的に株式市場が金利高を織り込むまで、上昇を続けるのか息切れしてしまうのかを見極めようとしているようです。

米国市場は月曜日は半日取引ではありましたが、NYダウは上昇しましたが、ナスダックは寄り付きのみ、買いが集まりましたが、すぐにマイナス圏に突入し軟調に推移していました。

ナスダックの軟調さについて、アナリストが警告を発し始めていますが、未だに楽観視しているマーケット関係者もおり、経済指標を見ても実質的な景気を反映するような指標は悪化が続いていているにも関わらず、景況感は強含みしている状況なので、全体として、警戒感を強めているのは一部のような気がします。

WTIは、急落した後、戻り歩調を試しているようですが、中長期的な需給を見る限りでは弱気なので、また下がってくると見ています。ここ数日は、ガソリン在庫が予想以上に減少していたり、米国シェールオイルの生産が伸び悩むのではないかとの見方が出てきたこともありましたが、OPECが追加減産できなければ、このまま強気基調を続けるのは難しいのではないでしょうか。

色々な環境を整理すると、私個人的にはマーケットは調整の方向に進むように思えるのですが、海外投資家の動向も含め、海外の動きについても引き続き注視が必要そうです。