株の窓口THE相場勘 ~今週から来週にかけての見通し~

予算教書の内容を受けて、特にサプライズは無かったものの、昨晩の米国は長期金利が上昇したことから、ドル円は111円台後半まで上昇し、金融株に買いが集まり上昇しました。

ですが、昨晩のうちに発表された経済指標はいずれも弱く、上値も限定的だったように思います。

トランプ大統領が外遊に出ていることから、問題視されているロシア関連の新たな報道も無かったことで、鬼のいぬ間に・・・という形だったようです。

トランプ大統領に解任されたコミーFBI元長官が24日に予定されていた公聴会での証言を延期したこともあり、先延ばしにされたことから、一旦はこの問題から離れた動きとなったのでしょう。

コミーFBI元長官は、延期の理由として、「証言をする前に、ロシアによる米大統領選介入疑惑やトランプ陣営とのつながりを巡る捜査を指揮する特別検察官に任命されたモラー元連邦捜査局(FBI)長官と話したい」としており、証言自体が無くなったわけではないので、
懸念が再浮上するのは時間の問題でしょう。

また、原油については、来年3月までの減産でロシアとサウジの間で合意したと伝えられたことから51ドル台で推移しており、これまで難色を示していたイラクも同意したと伝えられ、安定しているようには見えますが、イラク自体、これまで減産合意で決められた数字を遵守してきてはおらず、サウジが余分に減産してきたことで、原油在庫を維持してはきましたが、更なる減産合意が無ければ、この先、在庫がダブつくことが予想できるので、OPECを通過した時点で、出尽くし感がでてくる可能性も高いのではないかと見ています。

とりあえず、今晩はFOMC議事録が出ますので、その内容をチェックし、利上げ見通しに沿ってと言うのが、今週から来週にかけての動きになりそうです。