株の窓口THE相場勘 ~今週のマーケットの注目内容~

11月9日の日本株の急落からボラの高い日が続いています。週末の日本平均株価も前場に高値を付けるも、マイナス圏を推移したこともあり、急落を受けての利益確定売りが出やすい環境にあるようです。

11月2週目の投資部門別売買動向を見ると、海外投資家は日本株の現物と先物合計で909億円の売り越しで、現物株は670億円の買い越しとはなっているものの、合算では9週間ぶりの売り越しとなっています。

この動きから、大型株は利益確定売りが出やすいとは思いますが、これまで上昇の中、動きの乏しかった中小型株に物色がシフトするかに注目ではないでしょうか。中小型株に物色が広がるようであれば、投資家心理は冷え込んでいるとは言えないことから、年末にかけても循環物色の動きに期待が持てるのではないでしょうか。

今週は米国の『感謝祭』があり、出来高の減少が予想されます。出来高が減少する際には一方通行に動きやすいことも予想されます。

一方、注目されている米国の税制改革については、16日に下院は通過したものの、上下院の案では相違点も多いことから、上院での調整は難航する見方が広がっています。法人減税が2019年にずれ込む可能性があるほか、2018年中に法人減税が行われると決まったとしても、市場の期待通りの内容となる可能性は懐疑的なことから、今週も米国の税制改革法案を睨んだ展開が続きそうです。

今週の注目すべき経済指標は

11月20日(月) 日・貿易収支/ 独・生産者物価指数/ 米・景気先行指標総合指数
11月21日(火) 米・中古住宅販売件数/ イエレンFRB議長講演
11月22日(水) 日・国債買入れオペ/ 米・新規失業保険申請件数
11月23日(木) ユーロ・総合PMI/ 独・製造業PMI/ 独・GDP改定値/ 米・感謝祭
11月24日(金) 米・製造業PMI/ 独・IFO景況感指数
などとなっています。