株の窓口THE相場勘 ~悪化する地政学リスク~

とうとう日本の外務省が、『韓国渡航に注意喚起』を出してまいりました。
核やミサイルのような有事で注意を促すのは異例のことで、これまでの北朝鮮のミサイル試射に比べて、段違いに警戒感が高まっていることが伺えます。
米国も、同盟国に『厳戒態勢』を通達しており、今週末に予定されている故キム・イルソン主席の生誕105周年にむけて、世界全体が緊張感につつまれています。

今のところ、米国のこういった対応に対し、北朝鮮が行動を控える素振りは見当たらず、どうなるのか見守るしかないわけですが・・・

地政学リスクにより、ドル円も節目であった110円を切ってきており、マーケットの出来高も減少、昨晩のNYダウは小反落で引けてはいるものの良好な経済指標の発表やサンフランシスコ連銀総裁の「今年の利上げ4回もありうる」と発言しようが、一時120ドルを超える下げ幅を見せる場面もありました。

ドル円が110円を切ってきたことで、日本の外需銘柄で、想定レートを110円としてきた企業にとっても、決算発表を前に、今期の業績予想を見直さなくてはならない銘柄も出てくるだろうと予測できますし、だたでさえ、期初の慎重な業績予測を出してきがちな日本企業にとって、決算発表と同じく出される来期予想については、期待が剥奪されたとも取れるかもしれません。

少なくとも今週いっぱいは、北朝鮮問題で、大きく上昇することは今のところないと思っておりますし、為替に関しても、地政学リスクが落ち着くまでは、円が買われる傾向が続くのではないかと思いますので大事な資産を守ることを考えて行動することをお勧めします。

また、今回の北朝鮮への対応で、トランプ政権の政策に遅れが生じてくる可能性もありえると思いますので、銘柄の選定は最新の注意をしてくださいね。