株の窓口THE相場勘 ~日銀オペについて~

昨晩の米国市場が軟調に推移したこともあり、本日の日経平均も軟調に推移。
火曜日は今年に入ってからずっと弱含みですね。

今の日本のマーケットを支えているものと言えば、『日銀オペ』『日銀ETF買い』『GPIF』の3本柱。日銀とGPIFが株価を買い支え、日銀オペで長期金利をゼロに誘導することで米国との金利差での円安になっているわけです。
この政策については紆余曲折ありますが、トランプ大統領の演説の裏側で日銀が運営方針の見直しを行ったことはご存知でしょうか。

今回見直しを行ったのは『国債買入れオペ』についてです。これまでは買入れ日を事前に公表はしていなかったのですが、翌月の買入れ日程を公表しました。
具体的には
「1年超5年以下」を1日、10日、15日、21日、29日、31日の計6回。
「5年超10年以下」を3日、8日、13日、21日、29日、31日の計6回。
「10年超」を3日、8日、10日、15日、23日の計5回。
日程を明確化し、最低限の回数も確定することになりました。

これまでは毎月のオペ回数を「5~7回」、「4~6回」と不確定だった為、マーケットの不安心理を高める局面も見られましたが、オペの透明性を高めることで過度な金利変動を抑制することを目的とするようです。また、公表日以外でも想定外に金利が上昇した際は、追加のオペも行っていくようではありますが。

日銀のオペで、先月は株価・為替共に急変したことがありましたので、明確化されたことは投資を行う人にとって良いNEWSだと言えるのではないでしょうか。日銀のオペ日程はしっかりと抑えておくことで、相場に振らされることを少しは回避できるかもしれませんね。

日程を明確にした一方で1回あたりのオペ予定額には引き続き幅を持たせています。
具体的には
「1年超3年以下」を3000~4000億円程度
「3年超5年以下」を3500~4500億円程度
「5年超10年以下」を3500~5500億円程度
「10年超25年以下」を1500~2500億円程度
「25年超」を500~1500億円程度としました。
この金額に対しては「中央値を算出すると、1年超3年以下、3年超5年以下、25年超は、直近の買い入れ額を下回っている」ことには注意したいところ。
マーケットでは、減額方向のオペになりやすい印象との声も出ています。

日銀のオペと為替と株の動き。注意して見ておく必要がありそうですね。