株の窓口THE相場勘 ~昨晩の海外市場~

昨晩の欧州ではアイルランド国境問題が障害となり、英・EU離脱交渉が先送りとなりました。一時は米国の減税が企業利益にプラスに働くとの見方から輸出株に買いが向かいましたが、英国とEUが離脱交渉の打開が出来なかったとの報道を受け、上げ幅を縮小した形となりました。

米国でもNYダウは高く始まったものの、テクノロジー株の比重が高いナスダック総合指数が下落したことや、米下院共和党議員がロシアゲート疑惑で調査されているとの報道が伝わったことで、終わり値にかけて上げ幅を縮小。

米国の年内に減税法案が成立する期待はありつつも、上下院の案では相違があることからすり合わせに時間がかかるとの見方も多く、ネガティブ材料に押し戻された形です。

また、依然として半導体関連株の動きが弱く、昨晩もアドバンテスとやエヌビディアなどの下落幅が大きく、この動きは日本の半導体銘柄にも波及するものと見られます。

フィラデルフィア半導体株指数は一時3%安となる場面もありました。

今週中にトランプ・ジュニアらが米下院情報委で証言を行う予定となっています。証言内容は非公開となっていますが、引き続きロシアゲート問題も浮上しやすいと言えるのではないでしょうか。

日本個別では材料が乏しい時期であり、今週は海外動向に左右されやすいと見ています。