株の窓口THE相場勘 ~昨晩の米国市場を振り返る~

昨晩の米国マーケットは、NYダウ・ナスダック総合指数ともに連日で史上最高値を更新ししましたが、サウジアラビアで王族や閣僚が逮捕されたほか、同国に向け隣国のイエメンから反体制派が弾道ミサイルを発射したと報じられるなど、中東情勢の不安定化を警戒した動きもありました。NY原油先物WTIの続伸を受け、石油大手のシェブロンやエクソン・モービルなどが買われ、アップルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなどの堅調さが市場を支えました。

一方、米・下院歳入委員会が、先週共和党により公表された税制改革法案の修正審議を開始したことで、税制改革の行方に対する不透明感や、FRB内で影響力の高いNY連銀・ダドリー総裁が2018年半ばまでに退任することが明らかになり、FRB次期議長が決まったばかりの中の退任とあって、今後大きく変わることになるFOMCメンバーの顔ぶれに対しても不透明感が広がり、金が上昇、ドルは売られる展開となりました。

一連の不透明感が払拭されるまではドルに対し慎重な見方が続くかもしれません。

今晩はドラギECB総裁、イエレンFRB議長の発言が予定されています。