株の窓口THE相場勘 ~海外ヘッジファンドの動きに変化?!~

本日の日経平均は、今晩予定されている英国・メイ首相のEU離脱に関する演説を控えてリスクを意識した市場参加者が増えたからか、ボラが大きく軟調に推移しました。

ですが、大きく下げた要因には外国人投資家の動きが深く関係しているように思います。
トランプ氏が米大統領選に当選した11月より
「米金利上昇 → 円安・ドル高 → 日本株上昇」との見方から先物買いを続けてきた海外ヘッジファンドの動きに変化が出てきた可能性があります。

昨日(16日)に大阪取引所が公表した証券会社別の先物手口を見ると、JPモルガン証券やゴールドマン・サックスなどが日経平均先物3月物を大幅に売り越しています。本日の日経平均先物の動きを見ていても、同様の動きが続いていたのではないかと推測します。

また1月6日時点の裁定買い残は4週間ぶりに減少。年明け以降の日経平均先物の手口を集計すると、メリルリンチ、UBS、クレディ・スイス、BNPパリバなどが売り越しに転じています。

空売り比率を見ても、11月9日以降、30台を推移していましたが、12月29日に41.1、1月12日に40.0、1月16日に41.0と40以上の数字がチラホラと出てくるようになりました。

今月末から、日本では本格的に第三四半期の決算が出てきますが、第三四半期のこの時期、今までの経験から見ると、慎重な決算を出す企業が多く、サプライズの少ない決算発表になることが多かったように思います。

トランプ氏の政策に関しては貿易等の面で、見極めも必要だとは思いますが基本的には金融に優しい政策だと思います。ですが、政策の実行、景気への反映には時間が必要にもなりますので、しばらくは軟調に動く相場が続く可能性があるかもしれません。

今晩のメイ首相の演説ももちろん気になりますが、外国人投資家の動きは日本の相場にとって、上がるにも下がるにも欠かせないものになりますので引き続き注意が必要になりそうです。