株の窓口THE相場勘 ~米国の上昇はまだ序の口?!~

昨晩も米国市場は3指数揃っての上昇。NYダウは終わり値ベースで23000ドルを越えてきました。スピードは少々速すぎる感も否めませんが、内容を見ると、好決算を発表したIBMが独歩高をしており、全面高とはなっていないようです。また、期待感の強い銘柄よりも、これまで期待の低かった銘柄がそこそこの決算を発表した方が上昇の大きさが際立っているようです。

ウォーレン・バフェットですら見放していたIBMですが、今回の決算を見る限り、明るい兆しが見えてきたようです。

需給の面では、ブラック・マンデーもそうですが、10月に需給が悪化したこともありますが、8月9月に比べると確率的には低い。来年、減税が行われることを考えれば、この時期に高い税金で売ろうと考える人がいるのかと考えると、そうは考えにくく、需給環境はこれから年末ラリーに向けて好転していくと見るほうが良いのではないでしょうか。

SP500の利益成長は2.1%と出ており、当初発表されていた6~8%と見られておりましたので、下方修正された形になります。ですが、今の強い地合の中では、『ハリケーン』の影響で一時的、この時期はぶれやすいと言う見方から、懸念はされていないようです。来年、法人税減税があれば、利益が跳ね上がること、また海外の資金が米国に戻ってくれば株式にもメリットがあると言うことで、足元の数字は気にしていないのかもしれません。

10年債利回りもジワジワと上昇しています。過度のリスク回避が起こり、巨大な資金が逆流し始めたところだと思います。こういった資金が株式つまりは大型株に資金が回ってくる可能性があります。こういったグレート・ローテーションが起こるのはこれからという見方もありますので、となると今の上昇は大きな上昇の始まりなのかもしれません。