株の窓口THE相場勘 ~米国の今後とロシア問題~

トランプ大統領ヨーロッパ歴訪中でありますが、米国マーケットは強い展開ですね。
ロシア問題に新たな進展が無いことが安心材料との見方もあるようですが、先週こちらのブログにも書いたとおり、実際にトランプ大統領弾劾が実現したとしても、最終的には共和党の政策に関し変更はないという見方も一方ではあることが関係しているかもしれません。

今はまだ5月と言うこともあり、5月17日に米国マーケットが大幅安した際に、売りから入っていた投資家が、しっかりした買いにあたった為、買い戻していることも今の米国マーケット
上昇の一つの要因だと思われます。
ですが、次に下値トライをした際に、今回と同様の強い買いが入るかと言うと、5月過ぎるとそれは無い可能性が高いと思うので、今の額面どおりに受け取ると直近の部分の高値を掴まされてしまうかもしれません。

本日は、連日報道されている、トランプ大統領のロシア問題について考えてみたいと思います。

日本国内では、トランプ大統領の批判記事ばかりが目につきますが、実際の米国では全く違うことに注目したいと思います。
批判の記事というのはインターネット等で取り上げやすい為、伝わりやすい面があります。ですが、もしトランプ大統領の成果や歴訪について取り上げたとしてもその情報が広がりずらいことから、どこもそう言った点を報道するところが無いとも取れるかもしれません。

ここで注意したいのは、本当に報道通りのひどい大統領だとしたら、株価が連日高値を更新することは無いだろうと言うことです。報道を鵜呑みにするよりも、メディアを疑ってかかるほうが、今のマーケットについていきやすいのではないでしょうか。
トランプVSメディアの対決は、金融市場の観点では、トランプ大統領の圧勝と言っても過言ではないので、株価と報道のギャップを見極めるべきかもしれません。

トランプ大統領のことは別に考えてみても、大統領選挙と同時に行われた議会選挙で、多数の米国民が共和党を選んだと言う事実が本質だということは抑えておくべきでしょう。

これらのことから、共和党の政策を軸に米国マーケットを見ると、どのような流れになるのか。
まずは政策の柱とされる税制改革に向けてマーケットが動くと見れば、今の時点では、年末もしくは来年初めとの見方が多いことから、一旦は秋頃にかけて材料が乏しい可能性が高いでしょう。
先週一度調整した場面はありましたが、あれで終わったようには思えず、再度、5月以降の新規の買いが入りずらい時期にしっかり調整し、年後半に税制改革実現に向けた強いマーケットになるというのが、自然の流れのように思えます。

今回のような高値にくると、高値警戒感や割高感が言われます。
過去に比べて高いのは確かであっても、重要なのは将来と比べて今が高いか安いかを判断して投資すべきですし、これから経済を引っ張っていくような銘柄と言うのは、政治に何かがあったとしても価値は変わらないのでビジネスの価値を見極めた投資をするのが良いのではないでしょうか。

経済状況を見て、中長期的に見ると、米国の今の状況は決して高いとは言えないのではないかと思っており、今後3年から4年かけて上昇を続けるには、一度調整局面に入ると、今のところ見ています。