株の窓口THE相場勘 ~米国の需給状況~

米国の上昇トレンドは継続。こんな中、昨晩は気になる報道がありました。知事選で相次いで共和党候補が負けました。ニュージャージーとバージニアには反トランプ大統領の動きが強まっている可能性があります。選挙でのこのような結果は稀なケースです。議会で欠員が出た際に、補欠選挙はトランプ大統領が就任以降4回ありましたが、全て共和党が勝ってきました。

トランプ批判がある中で、共和党が勝ってきたことはトランプ大統領への支持が強いと受け止めていたのですが、今回の知事選の結果は意外でしたし、ニューヨーク・ボストンの市長選でも民主党が勝利を収めてきているので、共和党へのイエローサインが出てきたということなのかもしれません。

減税法案については、11月23日(感謝祭)までに上下両院での案をまとめ、12月にはすり合わせ、1月には最終法案を大統領に提示するというシナリオがありました。現行の案では富裕層には実質増税になると見られます。医者・弁護士・会計士は減税対象からはずされるなどが盛り込まれています。原案は通りやすい可能性もありますが、一部の人からすると期待はずれの感も否めません。トランプ大統領の支持者層と言われる中間層には優しい法案なのだと思いますが、批判の声も多く、当初のシナリオ通り年内までにというのは難しそうです。

税制法案や共和党員の選挙での敗北は気になるところですが、需給の面で見ると減税前に売ると考える人は少ないでしょうから、上昇の動きは暫く続くのかもしれません。