株の窓口THE相場勘 ~米国決算前に~

NYダウは6月以来の上場来高値を更新しました。
最近では金利が下がるとハイテクに資金が回り、金利が上がると金融セクターに資金が回る形で、資金のローテーションが行われており、金利が下がったことで、昨晩は金融セクターがほぼ動かず、ハイテク株に資金が集まった形となりました。

10年債利回りは2.3%を下回ることはありませんでしたが、下落したと言うことでハイテク株に資金が向いたようです。

注目されていたFRB議長の発言内容については、『思った以上にインフレ率が上がらないことは気にしている』としており、6月の利上げとは矛盾した発言とも取れなくはないですが、
その分しわ寄せが年後半に起こり、今年の12月利上げは行われない可能性が出てきたと言えるかもしれません。

利上げに関しては「数年来を目標にして急がない」と言う発言もありましたが、テーパリングについては「今年の後半を目処に開始する」と言っていました。
テーパリングに関しては、債券のマーケットを崩すような方法は取らないでしょうし、資産の購入自体、長期金利を下げる為に行ってきたものなので、無理に上げるようなことはしないでしょう。また、マーケットはイエレンFRB議長に対する信頼感があるようです。

トランプ大統領Jrのロシア問題に関しては、個人的には大した問題ではないと見ています。
要は、ロシアはが、クリントン氏に不利になる情報を持っていて、その内容について知りたい米国民がいて、その内容を流す流さないと言うことは、真実を知りたい米国民にとっては、悪い内容ではないのではないでしょうか。

ロシア疑惑については、最悪の場合、トランプ大統領が辞めたとしても、マイクペンス氏を初めとする共和党の政権になるだけのことですし、そもそも国民の投票により選出された大統領を議会の力だけで辞任させるとことは、かなりハードルの高いものだと言うことは、米国民は知っており、どんなにメディアが騒ごうと、大きな影響はないと思います。

共和党のマコネル上院院内総務が『オバマケア代替案については来週採決に持ち込む』と言っています。オバマケア代替案については、今月中に通らないと実質的に間に合わないので来週辺り採決に持ち込む動きで無いと間に合わないので、実施して欲しいことでしょうし、その後の経済対策に関しては、夏休み前と言うのは無理だと思うので9月以降の勝負だと言うのがマーケットのコンセンサスだと思います。

米国では今週末より決算が始まります。
今回の決算でポジティブサプライズが出た方がマーケットが反応するかもしれません。
多くのマーケット参加者が、かなり上昇してきている中、この季節の決算は例年あまり良くないので、一旦は押し目を形成すると見ている中、予想を上回るような業種が出てくると良い意味でサプライズになるかと思います。
昨晩は、航空会社が現状の良い数字を出してきました。好決算を発表するようであれば、マーケットにポジティブに働くかもしれません。