株の窓口THE相場勘 ~週末の米国と今後の予定~

本日より新年度が始まりましたね。かと言って、今までの流れが急変することも無く、相変わらず為替睨みが続く1日でした。

先週末のNYダウは、良好な経済指標が発表されるも、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁やブラード米セントルイス連銀総裁などハト派色が強いと見られている総裁の発言もあってか、軟調に推移しました。

またドル円については、トランプ大統領が「悪い通商協定を修正する」と強調し、新たな大統領令に署名をしたことからか、111円前半で戻ってくるかたちになりました。
米通商代表部により公表された『2017年版の貿易障壁報告書』によりますと、日本に関しては、
①農産物市場に「重大な障壁」が存在しているとし、牛肉・豚肉等で一層の市場開放を要求。日本では、BSE対策として米国産輸入牛肉に対し制限を設けているが、制限の前面撤廃を要求。

②日本の食品添加物・農薬規制・自動車流通市場に非関税障壁があるとの見解も。
特に自動車について、車両認証制度や販売ルートに関する規制などを見ると非関税障壁があるとしました。

③医薬品についても薬価の市場拡大再算定制度の透明性向上が必要との見解。

今月18日(火)に初めて行われる予定の日米経済対話では、今回出てきた『貿易障壁』の内容が要求されるものかと思います。公表された内容を見ると、いづれも自国の安全を守るものであると思いますが、日本側がこれらに対し、どのように対応するのかが見所ではないでしょうか。

日米首脳会談後、米国側から「日本はすばらしい供給源」と言われてしまうほど・・・
日米経済対話では、違った形になることを個人的には望んでいます。

また、今週米国では、多くの主要経済指標が発表予定となっています。

4/3(月) 3月ISM製造業景況指数・2月建設支出
4/4(火) 2月貿易収支・2月製造業受注指数・
4/5(水) 3月ADP雇用統計・3月ISM非製造業景況指数
4/7(金) 3月雇用統計・2月卸売在庫

個人的に特に注目しているのは、貿易収支と雇用統計の賃金の動きです。

良好な経済指標が発表されれば、また利上げペースについての見通しなどから、米国が上昇することも期待されるのではないでしょうか。
日本のマーケットに関しては、新年度入りしたとは言え、以前、海外投資家の売りは続いていることや出来高が少ないことを見ると、もう少し下押しする可能性もあると思うのであまり無理せず、もし参入するのであれば、「好業績」かつ「来期も業績良好期待の持てる」銘柄以外はお勧めはしません。

それでは、新年度、今月も頑張りましょう。