株の窓口THE相場勘~米・ハイテク企業の懸念について~

昨晩の米国市場は急反発しました。週初の急落の反動もあって買いが入った形だと思います。

最近のマーケットでは、米中貿易摩擦とハイテク株への悪材料が相場の重しとなっていますが、昨晩に関しては特に悪材料もなく、アマゾンに関しても政権内で法規制を強める動きは無いと伝わり、アマゾン株価が値を戻したこともありポジション調整の買戻しが優勢となったようです。

ハイテクセクターでは、アマゾンに対する法規制を米・共和党がどこまで行ってくるのか、FBの情報漏えいなどについてが問題になっています。トランプ大統領から、アマゾンがUPS(米国郵便局)と不当に安い配送料契約を結んでいるとのコメントも出ていますが、通常の契約を結んでいるに過ぎないでしょうから、実際には大きな問題にならないと思います。問題視するのであれば小売売り上げ税でしょうが、アマゾンの経営に問題となるような規制は出てこないと思います。

テスラの事故については、AIの欠陥が指摘されていますが、それよりも経営状況の問題を見ていく必要がありそうです。

FBについては情報流出について、ビッグデータの取り扱いなど、どのような規制がかかってくるのか長い目で見ていく必要がありそうです。この問題は情報を扱う全てのハイテク企業に関する問題となりえますが、時間とともに経過を注視したほうが良さそうです。

原油価格についてはマーケットは強き見通しが優勢です。本格的に景気減速が始まり需要が落ち込むことになれば注意は必要でしょうが、そこに至るまでは時間も要するでしょうし、足元の供給不安が下支えとなっていることや、5月に入ってから、トランプ大統領がイランに対し新たな規制強化を再開する可能性が高いとの声もあり、そうなるとイランの生産が大幅に落ちる可能性が浮上してきますので、そうなれば70ドルまで一気に駆け上がることもありそうです。