株の窓口THE相場勘  ~地政学リスク再び~

昨晩の米国はアップルが時価総額8000億ドルを突破し、ナスダックが再び最高値更新。
ナスダックは今年に入って30回目の高値更新だそうです。
依然として強いようにも見えますが、NYダウはオープン時、プラスで展開していたものの、利益確定売りが出ていたところに、北朝鮮の問題が再び浮上し引けにかけて売られる形となりました。NY時間後のダウ先物は引き続き軟調推移しています。

米国は最近になって、北朝鮮との対話の可能性も示唆していたところに、米国時間の終盤、「北朝鮮が6回目の核実験を実施する」との報道が伝えられました。

フランス大統領選1回目の投票以降、日本株は堅調に推移してきましたが、地政学リスクが浮上してきた形になります。

北朝鮮問題を除いて考えると、現在の米国の関心は、先月軟調であった消費者物価指数や小売売上高に向いており、5月12(金)(日本時間の21時30分)に発表される4月分が予想通りであれば、利上げのペースやFRBの動向が注目され、結果次第でまた世界のマーケットが上昇基調へとの可能性も高くなりうるのではと見ていました。

今のところ、VIX指数を見る限り、大きく悲観する必要はなさそうですが、報道では「北朝鮮のチェ・イル駐英大使が『米国は北朝鮮を先制攻撃できない』」と挑発的な発言をしているようであり、懸念は存在しており、買い一辺倒では危険な可能性もあります。

当社では、出来る限りのリスクを回避しつつの運用をお勧めしているので、こういった中では、利益確定できるものは速やかに行い、一旦様子を見ることをお勧めしています。

韓国大統領選の為に、工作員を韓国に派遣していたと言う報道もありましたので選挙が終わった今、北朝鮮にとっては、米国がしかけられない状態を逆手にとってくる可能性もゼロではないと言えると思います。

もちろん、会話で対応し、解決出来るのであれば、それ以上の良い解決策は無いと思っていますが、北朝鮮の核ミサイルの開発がこれ以上進めば、今後、対立することになった時には更なる大惨事になる可能性があると思います。惨事を取り除けないとなれば、少しでも少ない犠牲で解決をすべきと米国が考えてもおかしくない可能性もあり、いずれにせよ対立は免れないとなると早い方が・・・と結論が出る可能性もあるのではないでしょうか。

決算シーズンのマーケットにとって大切な時期に・・・と思っても仕方ありませんが早期の解決を望みます。