株の窓口THE相場勘 ~10年債利回り動向に注目~

昨晩は先行して買いが入っていたアップルなどに一服感が見られたことで、ナスダックは下落。ADPの民間雇用は予想を上回る発表ではありましたが、その他の発表指標が振るわなかったことから上値を重くしたようです。

FOMCの結果としては、概ね予想通りでした。景気判断でハリケーンがありましたが、米国経済の堅調さを示唆したことは好材料だったと思います。このままですと12月利上げの確率が更に高まったようです。

また注目されていた、次期FRB議長に関しては、パウエル氏にほぼ決定したようです。マーケットでは、ややハト派的と見られていますが、講演などで反対意見を示したことが無いことで知られている人でもあり、温厚な人と言う印象のため、市場には安心感が広まったとも言えそうです。ですが、景気動向を見ればFRBの取れる政策は限られているので、今後はインフレ低迷をどのように判断するかに注目が移るのではないでしょうか。

昨晩の米国での決算発表を見ると、着実に生産性を伸ばしているようです。FRBの金融政策が成功した結果、物価の押し上げが寄与し、企業の景況感につながり、企業の業績・景気回復に結びついたのが今回の米決算発表に出てきたと言えそうです。

今後は、始まったばかりのバランスシートの縮小や利上げのペースが重要になってきます。これについてはマイナスの影響も出てくるでしょうから、FRBの舵取りに注目が集まりそうです。10年債利回りがどの水準ま上昇するかでしょう。

時期的には、クリスマスラリーに向けてマーケットは動き出すと見られます。となると、やはりFRBの動きは気になるとは言え、受給環境は良いと見ています。