株の窓口THE相場勘 ~今後のスタンス~

本日はドル円が113円台に突入していたにも関わらず日経平均は軟調。

ですが、今週、10日にはメガバンクやトヨタなどの自動車の決算発表を控えており、リスクオンとは言えど、コンセンサスに届くかどうかとの警戒感もあり、様子見ムードが強かったようにも見えました。
長期で見れば、強気で良いのだと今のところ見ておりますし、発表される決算内容も、慎重な日本企業の今期予想を考慮すれば良好なものが多いとも思います。

ですが、昨日もこちらのブログに書いた通り、気がかりなのが中国の動き。上海総合指数は昨日、年初来安値を更新。発表される中国の経済指標は悲観するものは無いように見えますが、周知の事実として中国の経済指標は・・・と言うこともありますので、マーケットの動き
が真実だとすると、懸念はぬぐえない状況にあるように思えます。

日本の状況のみを見れば、決して悲観する必要は無いようにも思えますし、ドル円を見ても追い風が吹いていると思いますが、警戒感は持っていた方が良いかもしれませんね。

テクニカルで見ると、日経平均のRSI(※)、TOPIXのRSIは昨日の終わり値時点で共に買われすぎの警戒域と言われる80を超えています。
この点を見ても、一旦は利益確定売りに押される場面もあると思いますが、昨日ブログに書いたとおり、当面は押したら拾うスタンスで良い(長期投資の場合)と思っていますので、色々なテクニカル指標を参考に買うタイミングを計れば良いのではないでしょうか。 “株の窓口THE相場勘 ~今後のスタンス~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~連休を通過して~

マーケットの注目が高かったフランス大統領選は、世論調査の通りマクロン氏が当選し、米国ではトランプ大統領のオバマケア代替法案が下院を通過・雇用統計も良好な結果であったことから、本日の日本のマーケットも順調に推移しました。

さてここからですが、日経平均は本日、年初来高値を更新、ドル円も112円を推移していることからリスクオンの動きにスイッチしました。

ここで不穏な動きをしているように見えるのは中国ですね。
米国・欧州・日本が堅調に推移しているのに対して、本日も上海総合指数はマイナス推移しています。
中国はバブルと言える状態で、いつバブル崩壊をしてもおかしくない状況にも見えますが、自国の政策で自主的にバブルを作り出している状態でもあり、ですが、『バブルは弾けるもの』とも言えるのでこの見極めが大切な部分でもあります。
中国バブルが弾ける時には、世界のマーケットにも影響は必須だとも思いますが、このことをずっと注視していると相場の動きに付いていくことが出来ないので、個別を見据えた投資を行っていけば良いでしょう。 “株の窓口THE相場勘 ~連休を通過して~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~連休中にチェックすべき項目~

日本は連休の谷間と言うこともあったにも関わらず、昨晩、トランプ大統領が北朝鮮との会談の可能性を示唆したこともあり、地政学リスクが和らいだこともあってか、比較的堅調に推移していたように見えました。

いずれにせよ、明日から5日間は日本のマーケットは休場であることから、デイトレは別として、積極的な売買は控えていた人が多かったのではないでしょうか。

連休前に持ち越したくない方は既に利益確定されているでしょうし、長期を見据えての持ち越しをされている方もいると思いますが、個人的に、日本の連休中に注視しておきたい項目をまとめて見ます。

■5/2~3に行われる米国FOMC
昨晩発表のあった経済指標はいずれも軟調であったことや次の利上げの時期は6月との見方が多いこともあり、今回は特別な発表はないと思いますが、どのような発表があるかは注意しておきたいところ。

■新たなオバマケア改廃法案、今週中に下院で採決の見通し
上院で可決されなければ通らないことは、これまでにもこちらのブログで書いてきましたが、下院での反応は今後の法案を見通す上でもチェックしておきたいところです。
今のところ、共和党・デント下院議員は「多くの人が保険を失う可能性がある」として可決はできない可能性を示している一方で、ジョーダン議員は「十分な票を確保できる」見通しを示していることから五分五分と言ったところでしょうか。 “株の窓口THE相場勘 ~連休中にチェックすべき項目~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘  ~日本の消費支出13ヶ月連続減少~

本日、日本のマーケットは為替が円安に振れたことから、外需、特に電気セクターの上昇が目立ちました。

本日、ロンドン市場が休場ということもあり、外資系投資家がいつもより少ないことが予想される中の上昇ということで、連休の合間に個人の売買の影響が強かったものだと思います。

好決算を受けての動きだとは思いますが、この動きが続くのかと言うと、そうとも言い切れない状況であるのには変わりないと見ており、連休前の売買は、その日限りのものに留めておくのが良いのではないかと思います。

ここで本日は、先週末に発表のあった消費支出についてです。
総務省が発表した2017年3月の家計調査によると、消費支出は前年同月比でマイナス1.3ポイント。13ヶ月連続のマイナスを記録したとのこと。
内訳で、特に深刻な状況になっているのは『家電製品』で、8.5%も減少。
この減少は、消費税増税から継続しており、減税のような対策を打ち出さない限り、今後も消費は低迷する見通しとなっています。 “株の窓口THE相場勘  ~日本の消費支出13ヶ月連続減少~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~米国を踏まえた年内の方向性~

昨晩の米国は若干のプラス。
週末の政府機関の閉鎖を回避するため、5月5日までの政府資金を手当てしたという事で、予算協議の期限を先延ばし、一時的に政府機関閉鎖を逃れた形となり、安心感も高まったと言えるでしょう。

日本では、ゴールデンウィークに入ることから、薄商いになり、需給は良い状態とは言えなくなりますが、米国では確定申告も終わり、4月末から5月中旬にかけて需給が良い状態になります。
日本のマーケットは5月1日、2日は営業日となりますが、大型連休をとられる方も多いので、毎年のことながら薄商いの中、一方通行に動きやすい傾向もあります。

連休明けに決算発表を行う企業も多いので、5月の半ばまでは業績発表によって明暗がハッキリした形となるとは思いますが、Sell in Mayという格言もあるように、半ば以降は調整局面に入る可能性も高いのではないかと思います。

米国の影響を受けやすい日本のマーケット。年初から、トランプ政権の動きに為替も株も激しく変動してきましたが、ハネムーン期間も終わってしまうことから、米国の政策や状況を
見極める形になるでしょう。

これまで大統領令や、新しい法案などトランプ政権は色々と発言してきましたが、最終的には法案可決には議会の承認が必要であり、トランプ大統領の率いる共和党は上下院で過半数は占めてはいますが、上院で3/5の承認を得て、可決に持ち込むには、野党である民主党の譲歩が不可欠です。 “株の窓口THE相場勘 ~米国を踏まえた年内の方向性~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~米国・レパトリ減税について~

ようやく大型減税について米国で発表がありましたが、米国は3指数は揃って下落。
昨晩の発表と言うのは、これまでトランプ政権が言っていたことと同じ内容であり、これから議会を通さないといけない状況ということに変わりはなく、追加の好材料と見るのは、違うということかもしれません。

マーケット関係者の中では、レパトリ減税についての言及がされるとの見方が多かったのですが、昨晩は一切の言及がありませんでした。
ですが記者会見でムニューシン氏は『行う』と言っているので、方向性は決まっているのでしょうが、マーケットを考えると分からない不安定な状態が続くのではなく、詳細が知りたいと言うのが本心ではないでしょうか。

今現在のレパトリ減税の税率は10%程度と見られています。2005年のブッシュ政権下で行われた際は5.25%と、とても低い税率で行われていたこと比較すると、コンセンサス予想通り税率10%程度であったとすると、高いとの声もあります。

そこで本日はレパトリ減税についてです。
レパトリ減税が決まったら、『ドル高・円安』と言うマーケット関係者は少なくありませんが、実際のところはと言うと・・・
ブッシュ政権下で行われた際は
①「レパトリ減税発表~実施される前日まで」→『ドル安・円高』
②「レパトリ減税実施日以降」→『ドル高・円安』
の動きでした。
しかも、①の時点では10円も円高が進み、②に入ってから一気に20円も、円安に進んだという経緯があります。 “株の窓口THE相場勘 ~米国・レパトリ減税について~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘  ~空売り比率から今後を見る~

昨晩の米国市場は、引き続き、フランス大統領選挙の1回投票を通過した安心感に加えて、マクドナルドやキャタピラーの好決算が発表され、リスクオンの動きとなり、大幅高。

今年2月に『驚くべき税制改革』の発表を2週間以内に行うといいつつ、詳細が発表されないまま4月が終わろうとしていますが、ようやく明日26日には、トランプ大統領より税制改革の具体案が出されるとのことから、トランプ政権に対する期待感も再燃しているようです。

その後、28日には、昨日の相場勘にも書いた通り、算定予算の期限が迫り、29日はトランプ大統領就任100日目にあたることから、政府機関閉鎖のリスクも残っているとも言えるでしょう。

ですが、トランプ大統領がメキシコとの国境の壁建設費の予算化を先送りにする可能性があると示唆したこともあり、政府機関閉鎖が回避される可能性も出てきているようであり、こればかりはここから数日のトランプ政権の動きを見ないと何とも言えないところでもあります。

また、良好な経済指標等もあり、米国の6月利上げ確率は昨晩の時点で70%にまで上昇。
これを受けて米国再建も再び2.3%台を推移しています。 “株の窓口THE相場勘  ~空売り比率から今後を見る~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~米国・政府機関閉鎖について~

これまで北朝鮮が核実験を行ってきた時間帯が
2006年 1回目 午前10時35分
2009年 2回目 午前9時54分
2013年 3回目 午前11時57分
2016年 4回目 午前10時
2016年 5回目 午前9時30分
といずれも午前中であったことからか、一旦は地政学リスクが遠のいたとの見方からでしょうか、前場終わりにかけて上昇を続ける形になりました。

依然として北朝鮮サイドからの威嚇も見られているだけに、長らく空売り比率が40を超えている日が続いていたことも考えると、本日の上昇には空売りの買い戻しの動きが入ったのかもしれません。

明日は米国が減税政策をようやく発表することもあり、期待感も出ているのだと思います。
昨晩発表のあった内容では、『トランプ氏、法人税率15%に引下げへ、赤字抑制より減税
を優先する』と伝えられています。

ここから月末にかけては、先に書きました減税の詳細の発表、暫定予算の期限が4月28日、翌日の4月29日はトランプ大統領就任100日目を迎えるなど、注目すべきイベントが目白押しです。 “株の窓口THE相場勘 ~米国・政府機関閉鎖について~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~ギルバート・パーカーの格言しかり~

昨晩行われたフランス大統領選1回目の投票を受けて、一時的に安心感が出てきたことから円が売られ、それを受けた日経平均は上昇。
では、これで方向感は上向きと見て良いのかと言うと、まだ言い切れないと見ています。

確かに一度目の投票ではマクロン氏がリードする形で終えましたし、その後に行われたイプソスがフランスTVの委託で実施した世論調査では、『マクロン氏62%、ルペン氏38%』
との結果が出てはいますが、これまでも1回目の投票で2位だった候補者が、2回目の投票で逆転当選することもありましたので、5月7日の結果を見るまでは、フランス大統領選に関する懸念が、完全に払拭されたとは言えないのではないでしょうか。

米国大統領選の際も、直前までは落選すると見られていたトランプ氏が当選したことも記憶に新しいだけに、世論調査をそのまま鵜呑みにするのは、株式の世界ではタブーだとも言えるところだと思います。

ただし、米国大統領選後のマーケットが示した通り、選挙での結果がいずれにせよ、誰が選挙で当選するか分からないという不安感は一時的なものであり、そこで下がるようであれば、
絶好の仕込み時と見て良いかと思います。 “株の窓口THE相場勘 ~ギルバート・パーカーの格言しかり~” の続きを読む

株の窓口THE相場勘 ~フランス大統領選~

今週末から来週にかけて重大なイベントが2つ。
一つはフランス大統領選。もう一つは北朝鮮の朝鮮人民軍創設85周年記念日。

そこで本日はフランス大統領選について書こうと思います。

フランスの大統領選は『2回投票制』をとっています。
今回で言うと、1回目が今週末の4月23日(日)、2回目は5月7日(日)に実施されます。
1回目の投票で過半数を獲得した候補者が出ない場合、上位2名による、決選投票が行われる形です。
過去を見てみると、1965年以降のフランス大統領選で、1回目の投票で、過半数を獲得し当選した例は一度もありません。つまりは、1回目の投票の際に3位以下の候補者に投票した有権者が、2回目に、誰に投票するかも重要であり、1回目の投票で2位だった候補者が2回目の投票で逆転当選することもあり得るのです。 “株の窓口THE相場勘 ~フランス大統領選~” の続きを読む